泥水比重計
泥水比重計とは泥水比重計は、建築素材に含まれる泥水の比重を計測する際に用いられます。セメントと水、混和剤を混ぜ合わせたセメントミルクという建築素材を調べる際には、持ち運びの便利なマッドバランスという泥水比重計が使用されます。マッドバランスでの測定方法は、まずカップの部分に少し多めに試料を入れ、蓋を乗せて静かに回します。すると余分な試料が蓋との隙間や蓋の上に開けられた穴から溢れて、カップの中が一定量になります。蓋の穴を指で塞いでカップやアームに付いた余分な試料をきれいに落とし、支点となるナイフエッジを支持台の上に静かに乗せて、スライダーを動かして水平にします。このときにナイフエッジの上についている水平器を使用すると正確に測定できます。このような流れで竿秤の原理により重量が測定され、カップの中の試料の体積を常に一定にしてあることから簡単に比重が割り出せます。あらかじめアーム部分には比重が刻印されており、スライダーが水平を保ったときの左側の数字が試料の比重です。 泥水比重計により算出したセメントの比重の違いは、比重の上限値と下限値を決めれば品質を管理するために役立ちます。セメントと水を混ぜるとセメント水和物と呼ばれる結晶ができて、セメントの粒子同士の隙間を埋めることから硬化が始まります。比重が重い場合はセメントが濃いということで流動性が悪くなり作業効率は落ちますが、より強度が得られます。逆に軽い場合、セメントが薄い場合は流動性が良く作業効率も上がるものの、その代わりに強度が不足しがちになります。そのため、セメントミルクの比重がなるべく一定になるように品質を管理し、安定した施工を行えるようにすることが大切です。比重を調整するときに気をつけたいこととして、薄い場合はセメントを加えれば大丈夫ですが、濃い場合は水を加えるのではなく、混和剤を加えて薄める点が挙げられます。 |
泥水比重計中古計測機器一覧
※オプション機材につきましては、「在庫お問合せ」よりお問合せくたさい。
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コード | 機材名称 型番 | メーカー名 | 販売価格 | -->お問合せ |
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me0548 | 泥水比重計 マッドバランス S252 | 西日本試験機 | お問合せ下さい |
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コード | 機材名称 型番/メーカー名 | お問合せ 販売価格 |
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me0548 | 泥水比重計 マッドバランスS252 | |
西日本試験機 |
セメントミルクの主な使用用途セメントミルクはその流動性の良さから、ダム工事の現場で基礎処理をする際、基礎岩盤の補強のために地面へ注入されます。注入されていったセメントミルクは岩盤内部の隙間に浸透していってから数時間で硬化しますので、基礎部分をより強固にすることができます。また、ダム工事以外でも地盤を強固にするために地盤改良として注入されます。同じセメント製品としてセメントミルクに骨材と呼ばれる砂や砂利を混ぜたモルタルやコンクリートがあり、こちらの方が物理的には頑丈ですが、隙間を埋める際に骨材が詰まってしまうのでセメントミルクを用います。 現地での調査により地下に空隙部の存在が確認された場合、セメントミルクを圧入して地盤の沈下を防ぐ目的にも使用されます。地盤沈下の補修工事は民間依頼だと小規模な工事が多いので、あらかじめ完成しているセメントミルクを搬送するのではなく、容器の中にセメントと水を入れ、ハンドミキサーで撹拌してその場で作成されます。できあがったセメントミルクはホッパーと呼ばれる機械によって熱を加えられ、注入管を通して地面に圧入されます。 どちらの工事でも公共の工事の場合はセメントミルクの品質が規定されていますので、定期的にサンプルを採取して泥水比重計で規定範囲内に比重が収まっていることを確認する必要があります。 泥水比重計の入手方法セメントミルクを使用する工事、特に公共の工事において、泥水比重計の重要性は大きなものとなりますが、いざ購入しようとするとなると金銭的な問題が考えられます。単純な構造で簡単にセメントミルクを測ることができる泥水比重計ですが、きちんとした数値を測定するためには正確に作成をしなければならないため、相応の費用がかかります。ただし、泥水比重計自体は通信販売のサイトでも取り扱われているので、決して入手が難しいというわけではありません。長期工事の場合にはきちんとしたセメントミルクの比重を測定するためにも用意しておくことをおすすめします。そして、それほど長期で工事を行わないという場合には、泥水比重計をレンタルするという方法もあります。計測機器の販売サイトの中にはレンタルを行っている会社もあり、一定期間だけ使用するのであればこちらの方が安く上がります。もし工期が遅れてレンタルを延長する場合にも相談をすることができるので心配はありません。 さらに会社の営業方針が変わって泥水比重計が必要なくなった場合には、中古機器の販売業者で買い取りも行っています。新品の泥水比重計は高価で手が届かないけれど、レンタルで済ますには工期が長すぎるという土木会社のために中古の市場も一定の需要があり、適正価格で買い取りを行っています。 もし買い取りを希望する場合は、ケースや付属品はもちろんのこと、説明書や保証書、校正履歴と検査書を用意しておくようにしましょう。特に校正履歴と検査書は泥水比重計が正しい数値を測定することの証明になるので大切です。 |